Contents
生命保険とは?
生命保険とは加入者の人たちがお金(保険料)を公平に払うことで、万が一の死亡保険金、病気やケガがあった際の入院や手術の給付金を受け取ることができる「相互扶助」の仕組みとなっており主に4つの種類に分類されます。
死亡保険
加入者(被保険者)が亡くなったときや高度障害に該当した時に保険金が支払われます。「終身保険」や「定期保険」に分けられます。「終身保険」は加入時より一生涯保険料が変わらず、必ず死亡保険が受け取れるため解約返戻金があります。そのため「定期保険」と比較した場合、保険料が割高になります。「定期保険」は期間を定めた保険で契約期間が終了するとまた消滅します。いわゆる「掛け捨て」の保険なるので掛けた保険料は戻ってきません。その代わり、終身保険と比べて保険料が割安で大きな保険金額をかける事ができます。
生存保険
加入者(被保険者)が生存時に支払われる保険で、「学資保険」や「個人年金」が該当します。「学資保険」は子供の成長に合わせて段階的に又は一括で保険金を受け取るタイプで将来に向けての教育資金の準備、個人年金は支払い期間終了後の老後資金の準備として、いずれも生存時に保険金の受け取りを目的としている保険です。
生死混合保険
加入者が契約期間中に死亡した場合は死亡保険金として、契約期間が満期になれば生存保険金として受け取れるタイプの保険で「養老保険」がこれに当てはまります。基本的には死亡保険金と生存保険金が同額になります。
その他の保険
上記の他に、現在は入院や手術の給付金などに備えた「医療保険」や特定の疾病に対して重点的に備える「がん保険」、特定の状態に備える「認知症保険」や「就業不能保険」などが該当します。従来は死亡保険の特約として存在していましたが需要やニーズの変化から単独で商品が販売されるようになりました。
生命保険の選び方で知っておきたい3つのポイント
生命保険にはそれぞれ目的に沿った商品が存在します。商品を比較する前に自分の目的を明確にすることがとても大切です。目的は大きく3つに分類されます。
何のために?
万が一に備える
加入者(被保険者)に万が一があった時、遺された家族が十分な生活を送るための資金や子どもがいた場合は子どもが望む教育機関への進学や自立するまでの教育資金の確保など備えるリスクとして優先順位が高く、「終身保険」や「定期保険」などの保険が選択されます。万が一に必要な高額になるので自身で賄う事が難しく、保険で補う必要があります。
病気やケガに備える
病気やケガで入院や手術をした時、手術費用の他に食費、ベット代などの入院費用が掛かります。これらの手術や入院の費用の担保だけではなく、会社を休んだ際の給与の差額の補填が必要になります。就業が困難になった場合の介護の費用などを賄う必要があります。現在は人生100年時代といった、働かなくなっても(働けなくなっても)生き続けるため、病気やケガのリスクが高まっています。「医療保険」や「がん保険」「就業不能保険」などが選択されます。公的部分の補填としての考えが一般的です。
将来に備える
子どもの進学に備えたり、老後の生活資金の確保など、そのライフイベントによって異なりますが将来に向けて準備です。老後2,000万問題など自助努力を促すニュースが最近報道されましたが、将来に対する不安は自分たちで解消する必要があります。保険で全てを補う事はできないかも知れませんが、「学資保険」「養老保険」「個人年金」などで備えたりします。「外貨建て保険」などの「終身保険」でも組み立ては可能です。
誰のために?
保険の対象は自分だけではなく、ほかの人にも利益をもたらす事ができます。誰のために保険をかけるのか明確にする事でその保険金を有効に活用する事ができます。しかしながら、「個人年金」や「養老保険」などは、加入するときの目的で考えた時はベクトルは自分に向いていますが、加入者が死亡した際は残された家族へ対して支払われます。また、「医療保険」や「がん保険」なども独身の時には個人が保険を受け取りますが、結婚をすると家族が保険金を受け取る事もあります。保険の商品にそれぞれに誰のためかタグが付いているのではなく、その時のライフステージによって誰のための保険かが変わりますので、明確に誰のためかをはっきりするためには保険金受け取りを誰にするかが重要です。一般的には目的別の保険は以下に分類されるかと思います。
自分のために掛ける保険
- 個人年金
- 養老保険
家族のために掛ける保険
- 終身保険
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
いつまで?
保険にはそれぞれの目的に沿った商品がありますが、期間についても適切に定める事ができます。こどもが小さく教育資金がたくさん必要な時期であれば、親に万が一の時、死亡保険を多く掛けますが子供が自立してしまえば、それまで掛けていた死亡保険が必ずこれかも必要ではありません。また、商品によって一生涯掛けた方が良い保険、一定の期間だけ補償があれば良い保険があります。保険の種類ごとに判断してみたいと思います。
一生涯保障が必要な保険
- 終身保険…死亡した時、遺族の生活資金、葬儀資金の補填など
- 医療保険…生きている内、特に高齢になれば病気やケガのリスクが高まる。
- 介護保険…生きている間、特に高齢になれば介護のリスクが高まる
一定の期間だけ大きな保障が欲しい保険
- 就業不能保険…働いている間、所得の代わりとなる補償の確保
- 定期保険…子供が小さい間、大学を卒業するまで、住宅ローンが終わるまで備えたい
まとめ
生命保険は効果的に活用すると、人生のあらゆるリスクに備える事ができます。ライフステージでそのリスクは異なりますが、家庭を持ち子供が小さい親であれば死亡と生存の両方を、独身の方であれば生存に重点をおいた保険を選択するなどその時その時のベストな判断が必要ですが、いずれにしても、保険に加入する目的をしっかりと定め、より良い選択をしていただけたらと思い、今回記事にしました。また、保険に加入する事が目的ではありません。その先にある家族や自分の「みらい」のために。